『原爆は戦争を終わらせたか』に在る政治性~ディベイト戦略における橋頭保:ストコーマとコンフォートゾーンを与える、「(演繹的)問題設定」

対抗戦略としては。
アンチノミー構造の暴露
〇相対化、パースペクティブ(視野)の拡大、程度問題化による、(様相的)意味論(へ)の転向


その問題設定による(一次的、二次的)「気持ちよさ」のため、その問題設定から逃れられず、その設定問題を繰り返して、認識を強化する。その政治性が問題である。そして、酷くも合理的な我々は、自然と、その演繹的に準備された解答への理路を、効率化し始め、その短絡への演算的理性の働きこそが真に賢明であると、それができない者への、否定的な感情を伴った罵倒による、反対の言葉によって、称賛されるようになるのである。それがより深刻な問題である。その問題設定に対して、否定的に回答するにせよ、肯定的に回答するにせよ、その問題設定を受け入れているのに過ぎず、その問題の流通に掉さして、認識を強化するのに過ぎず、対比は対比構造を与える者の慰みにしかならないことにも注意しなければならない。

 

動物農場 (角川文庫)

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これは、算数の問題にも言えて、問題の解答のセットが支配ツールとなっているのであるが、社会実践的な問題の演習と関わる社会規範を身に付けなければならないとはいえ、算数に求められる具体性と実践的な社会的事実と社会規範と直接的な、或いは階層化への支配欲求がヌエ的に結合するのには、注意しなければならない。簡単な問題や簡単に解けること、或いは誰しもが解けることを罪悪視してはならない。

 

 

 

戦前日本における空襲へ の認識