しかし、そんな本音をもちろん彼は表には出さない。「面従腹背」というのが今の彼の人生訓なのだ。

 
遠藤周作・深い河

深い河 (講談社文庫)

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『深い河』創作日記 (講談社文庫)

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「深い河」をさぐる (文春文庫)

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面従腹背」には遠藤周作も執着していたようで。
行為は不可侵的意思の反映かー機能的反抗機序と意志的反抗
自然法学》
《正義論的実証法学》
《純粋法学》
面従腹背」との発言は、「霞が関文学」と並んで、後件肯定の誤謬に向かう、間違った換喩或いは間違った(ア)イロニーで、近代行政組織への誤解に基づいている。
無能、或いは無知であることをアナウンスするもので、そういうくだらない発言は止めた方が良い。さもなければ、媚態である。
しかし。
実は非常に根深い問題で、行政理論上「反射利益」から「権利」へ移行し、またそれに少し遅れて、組織論上「匿名」から「顕名」に移行した現況に於いて、或いは社会の中で国家がそのリーチの限界から相対化されるのが悪いとは言わないが、(埋没しない)公務員個人の人格を思い出すことが、個々人の情緒を刺激して受け入れやすくなっているのだとしたら。先ほどの経済産業省の若手のペーパーもそうであるが、感情に或いは感情的に訴えることで国家機関もしくはそれに類する者が国民から直接正統性を、補完的な制度として正当に許容された「パブリックコメント」や「タウンミーティング」を以てしてではなく、なかんづくその内容の決定につき無制限に、調達しようと謀ることは、間接民主主義、代議制民主主義を採るこの国の民主主義下の行政の在り方を考えると、一抹の不安を残す。そこに支配の正当性はあるのだろうか。正当な裁判とも違う。


国連と帝国:世界秩序をめぐる攻防の20世紀

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ホーリズムと進化

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意味の全体論―ホーリズム、そのお買い物ガイド

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クワイン―ホーリズムの哲学 (平凡社ライブラリー)

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現代のイギリス哲学―ムーア・ウィトゲンシュタイン・オースティン (双書プロブレーマタ)

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言語と認識のダイナミズム―ウィトゲンシュタインからクワインへ

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ムーアの自然主義的誤謬から 
「主体」は総合的命題か分析的命題か全体的命題か
「ヒト」「イヌ」「シャカイ(カゾク)」は(機能にすぎず)同価値か
ー新しい普遍論争か

全体性はリベラリズムと接合可能であるが(実際、ホーリズムの指摘する「死亡率」は、裏返せば「生存率」~「存在確率」→個性の(確率)分布に繋がる。)、だからアメリカでは反対的にリベラリズムの全体性として批判の的となるが、日本ではどうだろうか。全体性(比喩的には「神性」:不可操作性,予定論)と単独性(比喩的には「人性」:操作性,自由論)の『位格的結合』(の類推)が必要かもしれない。
位格的結合 - Wikipedia

 

アリスの論理―不思議の国の英語を読む (生活人新書)

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王の二つの身体 上 (ちくま学芸文庫)

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王の二つの身体〈上〉 (ちくま学芸文庫)

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法実証ということの、自分の最終的な目標はゲーデルである。
即ち、神の存在証明、ならぬ、
天皇」の日本国憲法内の存在証明である。
つまり、日本国憲法は「日本国民」並びに「国」(法人)と「天皇」の(人権の享有主体として対等な位格に依る、並びに、制度として対等な位格に依る、機能的)二元制を採っていることの証明である(裏返せば、天皇制は順序に応じて存在自体の価値を付与すると謂った意味での身分差別ではない、ということ)。もちろん象徴として国並びに国民全部の尊重を集めるのであるが、陛下の人格が国(全体)の中で解消されてしまうのは、違うのだということ。

yojiseki.exblog.jp

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

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そんな自分からすると、日本国憲法に元首を記述するのはナンセンスだと思うが、そのように思うのも原典的な意義にとらわれ過ぎで、形式的な外交上の平仄を説明する符牒(「元首」)だと思えば、意味は消化できるけれども(「元首」との呼び名は外交上の慣行に過ぎないーただ、日本は言霊の国であるからか、かつての戦艦の甲板がそうであったように、本気にされると困る)。


 ブロックチェーン自然言語解析

文脈解析- 述語項構造・照応・談話構造の解析 - (自然言語処理シリーズ)

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