国体の護持は誰の為に在ったか          ~天皇と天皇制とエリート

彼は本当に正直で大好きなんだけれど。👇これがエリートの本音である。

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合本 天皇と東大【文春e-Books】

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問題は、「8月革命」になる。
現行憲法の原理的な正当性で言えば、憲法原理の質的転換は「あった」となり(プロイセン/ドイツ型からアメリカ型へ)、手続き的な正統性で言えば、8月革命は否定するところとなる。。。。。のだろうか?正当かつ正統な理解は不可能だろうか。
(八幡さんは革命を否定する立場だから、憲法裁判所も肯定するし、)

ここで内田樹のような(憲法の意味など本心ではお構いなしの)「リベラル」のフロントが、国民の議論にとっての、フェイクと成る。本当は戦前の国体の護持を支持しているのだが、建前上は「憲法護持」である。つまり、テキストという器はアメリカ法だが、政府解釈(裁判解釈はもっと素直に読解していると思う。そういった「ねじれ」もある)という中身はプロイセン法であるフェイクを施してある「日本国憲法」を護持することで戦前の国体を護持することに加担しているのである(そうすることによって、むしろソ連化を昂進したいのか、といぶかってしまう。なお、ソ連化も戦前のエリート(の一部)が志向したことである)。
 

先日来の「退位」の問題も、こういった「ねじれ」が原因なのである。
おそらく陛下は、戦後の、アメリカ法である日本国憲法を、素直に受け取っているのだと思う。
結局、国とは政府のことであり、国体とはエリート層のことであり、国体の護持の問題とは既存エリート層の何を保護するのかという問題のことである。

自壊の病理 日本陸軍の組織分析

自壊の病理 日本陸軍の組織分析

 

👆永田は(すでに欧州の常識となっていた)総力戦までは考えることができたが。
👇大戦末期からそれ以降は、むしろゲリラ戦を考えなければならなかった。
その国内における統一的な準備は、第一次大戦時の、欧州各国の総力戦に遭遇した時の混乱ぶりを思わせるもので(戦後の帝国陸軍の研究に依る。スマートに対応できた国など一つもなく、イギリスは特にひどかった。)、結局中止されることとなった。また、それは「誇り高き」帝国陸軍兵士にとっては、『腰抜けでひきょう』だったのだ。
国家と戦争は「生き物」である。世界大戦史を通観すると、大日本帝国だけが特別酷かったということはない。