1+1=2とは、何なのか

あるギャンブラーが、

 この間は、パチンコで10マンすったけれど、今日は、スロットで10マンとった 
から、収支はチャラやな

それを聴いた嫁さんが

 あほか。最初からスロット行っとけばいいだけや。5万で10万出たやろ。10万つっこめば、20万はでたんやから、チャラどころか、20万損しとんじゃ。

大花の漫才ではない。ちなみに関西弁でもない。
BMWの正規の入社試験で「99%の人が間違えた」と言われる問題のモジりである。

①取引原因と取引結果は捨象して、その結合である、機会価値のみを独立に考える。
②機会価値は結合可能である。
③したがって、機会価値は、比較可能である。
(比較参照:完備性、推移性についてアローの不可能性定理 - Wikipedia


ということであるが、実は、言いたいのは③であって、③が言えるために、①と②を用意すると、上記のようなことが言える"可能性がある"ということである(ギャンブルならば、確率事象であるが、それを無視している)。

右に進んだら、財布を落として、財布には5千円入っていた。
左に進んだら、財布を拾って、交番に届けたら後日お礼に3千円の菓子折りをもらった。
いずれかの途に進まなければいけないとして、右に進んだ場合、いったいいくら損したと言えるか。これを機会価値と謂うとする。

you tubeの問題では、取引価値は、{8,9,10,11}である。
これから、これらを結合することで機会価値を作ると、{-3,-2,-1,0,1,2,3}である。
またこの機会価値も結合可能である。
ある機会Aと別の機会Bが比較可能とは、V(A)=-3,V(B)=-1のとき、V(A)<V(B)であると同時に、十分条件を満たして、V(A)=V(B)+V(B)+V(B)である。

こう考えるとyou tubeの意味が分かる。
8ドルで買った鶏を9ドルで売っても1ドルの儲けだが、11ドルで売ったら3ドルの儲けである。この、ある機会と別の機会を、比較可能と考えて、損か得か考えたかったのである。機会価値を比較可能と考えるために、前提として、機会価値の結合を約束しなければならなかったのである。それを逆回しして考えると、you tubeの通りとなる(そうすると、単純に、このパラグラフの冒頭文のように、3ドル儲けられたところを1ドルしか儲けられなかった、ということでもなくなるーこれが論理上の肝である)。

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表題についての説明や、「結合」についての説明が足りないが。
結構考えさせられ、そして、感動したので。とりあえず。
疲れたので1問しか見ていない。