ようやくだね。

 


実は『ジャパニーズ・エア・パワーー米国戦略爆撃調査団報告/日本空軍の興亡』でも第一部『Ⅶ反攻に対する内廓圏と南方地域の防衛*カミカゼが主力の日本軍迎撃戦』にわずかの寸評、第2部付属資料において『Vカミカゼ※』としてpp157-201を割いている。※シンプウ
特に『Ⅴカミカゼ』においては、実は河辺虎四郎の発言にふれたり、全期間を通して平均的な成果を達成した場合を考慮するなど、「合理的判断」であることに言及つつも、肝心の日本側の資料が不十分であり、作戦立案の根拠となる成功率を例えば1/10程度(海軍)に見積もっているが、軍事行動の目標(加点指標)も作戦の目的(成就の条件)もわからないので、評価のしようがない。
ちなみに、『日本空軍のドクトリンは「たまには少数機による奇襲が故意に実施された」けれども「可能なかぎり多数の飛行機を集団的に使用する」ことであった。』(P177)らしい。作戦の枠組みが与えられていないので、よくわからない。

それでいて、なぜか、総合的判断が出て来る。
「総合的判断」とはなんとなくするものではなく、構成内容の寄与率、寄与度から判定するものであると思うが、それが何かもよくわからない。戦局に肯定的な影響を与えなかったので酷い評価となるが、それだけで満足できるだろうかーつまり、アメリカにとって理解のできないことへの受け取り方の一種が示されているだけである(「作戦」の分析ではなく「事実」を叙述しているだけで、実は帰納的誤謬の一種である)。
だから、「ようやくだね」となる。

 

【持っている本】
『気象と戦術』は内容が深くはないが、こういう本があるのが良い。
イベント準備するときの、熱中症対策の教科書としてたまたまコンビニで見つけて、「自衛隊に聞くのが一番だろう」と思い購入した。特に役に立ったわけではないが。

その他数冊

【閲覧した本】

参謀教本等数冊

【試し読みですませた本】

戦術問答一千題

戦術問答一千題

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【読んでみたい本】