あらゆる数は虚数である限りことごとくみな円の面積に依存していることがわかるからである

 

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開立が開平と異なるのは、再帰的だからで(開平は帰納的に、順次天下って変数を消去してゆけばよい。)、そのせいで補正処理が膨大となる。

一方、開平は円理と関係が深い。
ならば、開立は楕円関数と関係があるだろうか気になってきた次第である。

円の面積を虚対数に帰着させるというベルヌーイの美しい発見は,単にこの理論と完全に合致することがわかるというばかりではなく,必然的な帰結であり,しかもこの理論により,はてしもなく広大な世界へと導かれてゆく.あらゆる数は,虚数である限り,ことごとくみな円の面積に依存していることがわかるからである.

オイラー論文[E168]

負数と虚数の対数について (数学史の研究)
高瀬, 正仁 (2008-02)
数理解析研究所講究録, 1583: 180-192

https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1583-14.pdf
Kyoto University Research Information Repository: 1583 数学史の研究

 

そう言えば、数年前に、芹沢記号でm進数を考えたときに、虚対数をどうやって解けばよいかわからなくて「塩漬け」にしたままだったけれど(エイヤって適当にー1を出したけれど、あれは何だったのか。)、ベルヌーイが解いていたのか。変なことを思い出したな。(メモ)

等式 log(-1)=π√-1 が得られます。これは-1の対数は純虚数であることを示します。

オイラーパラドックス

人物で語る数学入門P142

高瀬先生の本がありがたいのは、ベルヌーイの虚対数の『美しい発見』に至るまでに、オイラーガウス(とルシャンドル)の平方剰余の相互規則も扱っている点だろうか。ライプニッツもあわせて、それぞれの虚数観が語られる。