「国語」(内務官僚)と「徴兵」(軍部)

「国語」界隈って変な奴がいっぱい居るなぁ、と不思議な気持ちになるのだけれど。
結局、この国の近代国家形成の歴史とすごく関係があるのだろうなって。

要は、動員の話で、「国語」を持つ「国民」はどのように動員されたかってことだな。
動員とは、期待の変性を通じて主体化されるプロセスととりあえずは定義しておく。

政治史から主権を見ると、権力的契機と正当性契機で説明されるけれど、後者は本当は動員契機と呼ぶべきで、即ち、憲法改正と選挙のこととも言えるけれど、それはあまりに政治的な見方で、動員契機が選挙に限らないのは、日本なら吉野作蔵、アメリカならデューイが説明している。
そして、日本の場合、選挙による民主主義は、より広範な動員を実現した徴兵制度に拠る民主主義に取って代わられた。つまり、藩閥政治(革命)は学閥政治(選挙)に取って代わられたけれど、学閥政治(選挙)は軍閥政治(徴兵)にとって代わられた。
藩閥政治」「学閥政治」「軍閥政治」はそのまま「藩閥エリート」「学閥エリート」「軍閥エリート」を輩出する「藩閥機関」「学閥機関」「軍閥機関」を有し、即ち「藩校」「帝国大学旧制高校・)」「軍大学校(士官学校・幼年学校)」、『末は博士か大臣か』で言い表される社会身分の  の機会を誘引としていた。
そしてそれが今は入試制度に引き継がれているのに過ぎない。だから、動員力とエリート観が問題となる。『身の丈に合った大学』がなぜ、ハレーションを引き起こすか。
なぜ、彼らは、公立大学では「物足りない」のか(優秀な大学が多いにも関わらず)。
かつて貧しい家庭の子息は軍隊を目指したんだよ。帝国大学なんか行けなかったんだ、金がなくて。だからこそ、軍隊を通じた、全体主義が完成した。
この国の学閥観は複雑な経緯をもってあまりに捩じれている。

 

markovproperty.hatenadiary.com

 安倍首相を批判する人たちほど、なぜか、戦前主義が多いという不思議。
国語を「感情」面から説明する人は、👇を読んで、なぜアインシュタインやこの著者が民主主義をこれで説明しているか、感想を述べてください。

 下を参考にしても良い。c.f.数学抽象化論争と「情緒」

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