奇数の完全数はあるか(メモ⑬)

素数などと謂うのは、所詮ただの「外れ値」なのであるから、「外れ値」であることを決定する代数構造の"ただの"帰結に過ぎないのであるが、数学が思いのほか情緒的な学問であることは、オイラーを見れば瞭然で、情緒的と言うと奇妙に思ううかもしれないが、要は、比喩を多用して感情に訴えかけている、文学的な側面がある、ということである。
オイラーガウスたちがなぜ、"ただの"代数構造上の「外れ値」である素数にそれほど執心したのか、不思議であったのであるが、そう言えば、オイラーガウスはハミルトン以前のヒトであり、虚数がまだ新鮮だったのである。つまり、"ただの"代数構造上の「外れ値」だから興味があったのであり、つまりは、彼らは、数の拡張を(自覚的かどうかはともかく)目指していたのである。
翻って、ハミルトンも高木貞治(いや、クンマーというべきか。)も知っている、現代の人が、なぜ、素数に執心するかというと、そもそも人間は情緒的であるし、そうでなくても、オイラー・カルトに嵌っていると思うのである。四元数の本を読むと、だいたい『便利である』と書かれているのであるが、便利なら誰もが使えばよいではないか。でも、そうではないのであって、数学に深遠な意味を持たせるー意味と錯覚こそが、自然競争を生き抜くための生存戦略であるー(多少間違いがあったとしても)早い思考と協力する思考を指向するー情緒なのであるが、オイラーガウスでさえ、数学を抽象化できなかっただけであり、ましてや我々など、当然にオイラーに共感するのである。

でも、せっかくなので、"ただの"代数構造上の「外れ値」に過ぎないならば、「外れ値」でなくせばよいではないか、というのが、私の企図である。私はたまたまカルトに嵌っていなかっただけである。


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前回は、3項の場合、領域で表せることを示した。
領域内に、自然数の点があればよいのである。
そのためには、三角形の、底辺長さと高さ若しくは面積と三角形の傾き若しくは頂角の大きさという、とにかく、3変数がわかれば、よいのである。
とうとう、面積が出てきたのであって、外積に向かうのである。
外積とは、まずは、面積を現わすらしいからである。

それで、もっと外積について知るにはどうすればよいだろうと探していると。

 

数とは何か そしてまた何であったか

数とは何か そしてまた何であったか

 

 グラスマンのアイデアらしい。
そこで、グラスマンをググる
👇すごくまじめな研究書で信頼に値するが、高価である。

 
なんと、そのものずばりが、外積でわかるらしい。
ゲームプログラミング技術集
点と三角形の当たり判定( 内外判定 )
外積を使った三角形の内外判定法とプログラミング例。 l

腰が抜けたというか、拍子が抜けてがっかりした、というか、外積を使うというアイデアがどうも的を射ていて、軽く高揚していたので。まぁ、いいか。
自分は、領域内に点があることは、内分点の不等式で解こうと思っていたので、点外積という、より優れたアイデアに、気落ちしてしまったのである。
まぁ、それでも、外積とは面白いアイデアである。よく思いついたものだ。グラスマンのことがすっかり気にいってしまった。世の中には報われない天才がいたものだ。

ただ、3次元を対象としているというのは、都合が悪い。
なぜなら、項数がこれから増えるということは、それだけ、次元数も増えるからだ。
そうすると、抽象化に進むのだろうか(外積 - Wikipedia)。

それで、高度化する前に、できることを少ししておこうと思って。
フィボナッチ数列的な何かである。
第3項で扱う数、つまり9から16の間の数は、4から9の間の数に、何らかの数をたしたものか、を考え、それら二つの集合には完全な対応があるか、ということである。もしそうなら、第4項の数と第3項の数との間でも同じか。
たとえば、7=(1,1,1,4)であるとき、9-7=2、16-7=9であるから2から9を足すことができるかを見ると、3,5,6,8,9は足すことができ、10,12,13,15,16を構成でき、11,14は構成できない。他の数はどうだろう。

 👇()内は、その数を足すために、前提と成る数である。

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