芹沢記号による、連立一次合同式

 

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ならば、かつての「数Ⅰ」にあったような問題を、この表現で解けるかやってみる。
7で割って3余り、3で割って1余り、5で割って2余る数Nは

N=7a-4=3b-2=5c-3
m(N/3)=m(7a-4/3)=m(a-1/3)=m(a:[1,2,0)-1/3)=m(₍3b-1₎-1/3)=m(3b-2/3)=1
m(N/5)=m(7a-4/5)=m(7₍3b-1₎-4/5)=m(b-1/5)=m(b:[1,2,-2,-1,0)-1/5)=m(₍5c-2₎-1/5)=m(5c-3/5)=2
m(N/7)=m(7a-4/7)=m(7₍3b-1₎-4/7)=m(7₍3₍5c-2₎-1₎-4/7)=m(c-4/7)=m(c:[1,~,0)-4/7)=m(7a-4/7)=3
m(N/3)=m(7a-4/3)=m(7₍3b-1₎-4/3)=m(7₍3₍5c-2₎-1₎-4/3)=m(7₍3₍5(7a)-2₎-1₎-4/3)=m(1₍0₍2(1a)-2₎-1₎-4/3)=m(-5/3)=1
たとえば、c=1を代入すると、m(N/3)=m(7₍3₍5c-2₎-1₎-4/3)=m(52/3)=1、m(52/7)=3、m(52/5)=2

或いは、
m(3b-2/5)=m(3b-2:[1,-1,2,0,-2)/5)=m(3(5c-2)-2/5)=m(5c-3/5)
m(5c-3/7)=m(5c-3:[2,0,-2,3,1,-1,-3)/7)=m(5(7a-3)-3/7)=m(7a-4/7)
m(7a-4/3)=m(7a-4:[0,1,-1)/3)=m(7(3b-1)-4/3)=m(3b-2/7)
ちなみに、F:3b-2(m(F/5))の場合
(3[1,2,3,4,5)-2)-5 → [3,6,9,12,15)-2-5 → [1,4,7,10,13)-5 → [1,-1,2,0,-2)


或いは、
m(3b-2/5)=m(3₍5c- r₎-2/5)=m(5c-₍3 r+2₎/5)=m(5c-3/5) 3r+2=3+5k,3r=1+5k,r=2+5k
m(5c-3/7)=m(5₍7a-p₎-3/7)=m(7a-₍5p+3₎/7)=m(7a-4/7)   5p+3=4+7k,5p=1+7k,p=3+7k
m(7a-4/3)=m(7₍3b-q₎-4/3)=m(3b-₍7q+4₎/3)=m(3b-2/3)   7q+4=2+3k,7q=-2+3k,q=1+3k

ちなみに、
m(3b-2/7)=m(3₍7a-p₎-2/7)=m(7a-₍3p+2₎/7)=m(7a-4/7) 3p+2=4+7k,3p=2+7k,p=3+7k 
m(5c-3/3)=m(5₍3b-q₎-3/3)=m(3b-₍5q+3₎/3)=m(3b-2/3)    5q+3=2+3k,5q=-1+3k,q=1+3k
m(7a-4/5)=m(7₍5c- r₎-4/5)=m(5c-₍7 r+4₎/5)=m(5c-3/5)    7r+4=3+5k,7r=-1+5k,r=2+5k

 

m(Yb-₍Y-t₎/Z)=m(Y₍Zc- r₎-₍Y-t₎/Z)=m(Yc-₍Yr+Y-t₎/Z)=m(Zc-₍Z-u₎/Z)
Yr=₍Z-Y₎-₍u-t₎+Zk
m(Zc-₍Z-u₎/X)=m(Z₍Xa-p₎-₍Z-u₎/X)=m(Xa-₍Zp+Z-u₎/X)=m(Xa-₍X-s₎/X)  
Zp=₍X-Z₎-₍s-u₎+Xk
m(Xa-₍X-s₎/Y)=m(X₍Yb-q₎-₍X-s₎/Y)=m(Yb-₍Xq+X-s₎/Y)=m(Yb-₍Y-t₎/Y)  
Xq=₍Y-X₎-₍t-s₎+Yk

ちなみに、
m(3b-2/7)=m(3₍7a-p₎-2/7)=m(7a-₍3p+2₎/7)=m(7a-4/7) 3p+2=4+7k,3p=2+7k,p=3+7k 
m(5c-3/3)=m(5₍3b-q₎-3/3)=m(3b-₍5q+3₎/3)=m(3b-2/3)    5q+3=2+3k,5q=-1+3k,q=1+3k
m(7a-4/5)=m(7₍5c- r₎-4/5)=m(5c-₍7 r+4₎/5)=m(5c-3/5)    7r+4=3+5k,7r=-1+5k,r=2+5k


ちょっとテクニカルであるが計算っぽくなってきたし。面白いことに対称を持っている。即ち、

N=7(5(3k-1)-2)-4=7(3(5k-2)-1)-4=5(7(3k-1)-3)-3=5(3(7k-3)-1)-3=3(7(5k-2)-3)-2=3(5(7k-3)-2)-2
=LCM(3,5,7)k-53 k=1,~

である。群だろうか。
これのよいところは、無限に連結出来るところで、すなわち素数に関係する。
ということは、素数も群に関係するのか、と想像できる。
けれど、しない。面倒くさいから。

下の表の中段は、52を下段で割った余りで、上空欄外は、その余りの差である。f:id:MarkovProperty:20180807032610j:plain
たとえば、2と5と7なら、2aと5b-3と7c-4を満たすのは、22であるが、LCM(2,3,5)=30<52であり(ただし、52=2(3(5k-1)-1)=30k-8のとき、k=2より、30×2=60>52)、LCM(3,5,7)=105>52なので、何か関係あるだろうか。つまり、必要とされる数(すう)の数(かず)である。

大して計算が楽にならないか。
それ以前に。
新教程になって、問題形式がぜんぜん違うんだな。
合同式とかもユークリッドの互除法とかもやっているんだね。

 

理解しやすい数学?

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自分で単独で思いついた、「オリジナル」な表記であるが、芹沢先生がほとんど同じアイデアを先に提出していたので、「芹沢記号」と呼ぶことにする(芹沢先生の場合は、タダの括弧()で、函数っぽくないが、考え方は同じ。ただし、俺の方が、たくさんのことを考えたと思う)。
ルシャンドル記号、ガウス記号より、計算がしやすいと思う。

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