(neither ... nor との指摘がアリ)
そのとおり。
これは
- 当店は20歳未満のお客様とお車を運転しているお客様へのアルコール商品の販売はお断りしています。
- 私は20歳未満や運転手ではありません。
だと思います。
いろいろと理由を述べていますが、混乱する理由は「主語」にあると思います。
ここで副助詞「や」と格助詞「と」の違いですが、「や」は列挙を意味します。「同類のものごとの内のいくつかを列挙してしめす[1]」ので、示された例以外の(同類の)ものごとも排除しておらず、ありえます。「と」は「並べて示す[2]」だけですので、それ以外の例に言及していません。
[1]P1593,や1副助詞,助詞・助動詞解説,現代国語例解辞典[第四版],株式会社小学館,2006
[2]P1580,と1格助詞 5⃣,助詞・助動詞解説,現代国語例解辞典[第四版],株式会社小学館,2006
[参考]
格助詞について | 日本語教師の広場
助詞 | 日本語教師の広場
すなわち、1は、禁止する属性の類を「同類」としてカテゴライズし、それを「当店」の禁止の対象となる主体たる「お客様」の属性としてそれぞれ指示していますので、或る一人の「お客様」のことではありません。2は、「私」という唯一の存在の諸属性のうちから適示しているので、他の属性が(もちろん、言及する必要がないので)言及されていないだけになります。要は、
- 当店は20歳未満のお客様やお車を運転しているへのアルコール商品の販売はお断りしています。
- 私は20歳未満と運転手ではありません。
だとすると、「当店」で「禁止」しているのは、「20歳未満」「運転手」「その他(必要と認めた場合)」で、禁止の範囲が必ずしも限定されていないことになり、2は、(それ以外の属性を持たない主体は存在しないので、)単純におかしな文です(☞研究)。
☞研究 (並列しない)「も」の用法と比較
つまり、この文章は、
- 中点(中ポツ)が記号であるために、十分制限が効いていない。
- 前後の文で、述語を挟んで対称な関係に立つ者(「禁止」を挟んで、「お店」と複数該当する「お客様」の中で唯一の「私」)がそれぞれ主語となっているために、属性を指示する助詞が異なる。
ために、混乱しているものと思われます。
これは論理の問題であるというよりも、文法、日本語の運用(文の完成)の問題です。
(社会生活における具体的な場面の説明です。)
子どもさんに聞いたのは「正解」で、おそらく10歳程度の問題です。
お父さんは考えすぎです。知識が多すぎて、混乱しています※。
※いや、いいんですよ。そういうことはママあります。
サヴァントさんは素晴らしい方でしょうけれど、これでポール・エルデシュと能力が比較されるわけではありません。
【問題】
- 当店は20歳未満のお客様▢お車を運転しているお客様へのアルコール商品の販売はお断りしています。
- 私は20歳未満▢運転手ではありません。
▢にひらがなを1文字を入れて意味のとおる文にしてください。