唯一の元老。 唯一のプリンス・コンソート。
アルバートはヴィクトリア以上にドイツ人としての意識が強く、彼は最終的にドイツ諸国、イギリス、ベルギー、デンマーク、スイスなど「ドイツ民族諸国」を一つにして、ロシア、フランス、およびヨーロッパの民主化の風潮に対抗する勢力にしたいと考えていたという(P254)
女王夫妻はイギリスの国益を無視してプロイセンを支援しドイツ統一に協力していると疑うイングランド人も多かった(P362-363)
ヴィクトリアは君主としての能力が乏しかったが、アルバートにはその能力があった。アルバートは崩御直前の段階ですでに政府にとっても議会にとってもなくてはならない存在となっていた。その彼がもっと長く生存していたならば、イギリスは立憲君主制とはならなかったのではないかという指摘もある(P210)