unhappyをめぐる考察ーロマンス(『嵐が丘』)ともののあはれ(『千羽鶴』)

ロマン主義は教科書でも習うが、「もののあはれ」はどうだろう。
生徒の質問に答えるなら、谷崎、三島、川端ではなかろうか。

‘Or dear!’ she cried at last. ‘I’m very unhappy.’ (Chapter 9)

「『嵐が丘』 - ゴシック小説の中の ロマン主義的な要素」
P177~ 7 期待される自己否定

→8 墓というロマンス(p178)

“Still in your twenties? It,wrong. Iʼm veryunhappy. I don,t understand myself.”
「三十前でしょう? 悪いわ ねぇ。悲しい女だわ。私には分かりませんわ。」

千羽鶴』森の夕日、81~

川端康成とノーベル文学賞 スウェーデンアカデミー所蔵の選考資料をめぐって
大 木 ひさよ

もちろん文学史上の成立も踏まえて、比較して、それぞれが世界観とどう結びついて理解されたかじゃないかね。そうすると、あはれじゃなくもののあはれだな。ロマン主義桂冠詩人から入る方がわかりやすいと思うが。

「あはれ」から「もののあはれ」へ

「あはれ」から「もののあはれ」へ

  • 作者:竹西 寛子
  • 発売日: 2012/11/28
  • メディア: 単行本
 
嵐が丘 (新潮文庫)

嵐が丘 (新潮文庫)

 
千羽鶴 (新潮文庫)

千羽鶴 (新潮文庫)