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要は、こんな感じである。
整理をしていたら荷物の中に故人の描いた画を見つけた。
活けた東菊が萎みかけた様子で、そのころ熊本に居た俺に、「熊本はにぎやかだろうけれど、こっちへ早く戻って来いよ」と添えて寄越したのだった。
そこには「このとおりだよ」と断るなど普段にはない律義さが見られたが、愚直なわりにそれらがあまりに寂しいことから境地が察せられたのである。
それが臥していた故人からの餞別だったのか、自分は今、こうして応えて手向けの言葉を同様の拙さでなお償い(埋め合わせ)のつもりで送るのであった。
「も」の使い方大事