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これ、いいね。

北村さんの文章の特徴は、焦点がぼやけず、言語作用を適切に利用して「論じる」ことができている点だと思います。
その結果、話が広がり過ぎず(こういう文章に慣れていないと、物足りなく感じるかもしれないーつまり、私たちは、普段から所謂「ふわっとした」文章に慣れているのだろうと思います)、読者が、これをきっかけとして、それぞれの視点で話を広げやすいのではないかと思います。

「人権教育」「論理国語」と謂うと難しく考えがちですが、こういった文章を国語の授業で取り上げて学ぶとよいのではないかと思う。
ターゲットは(意外かもしれないが)小学校6年生で(レベルが低いということではありません。自分の記憶だと、これくらいの論述的な文章も課題に取り上げられると思いますー東大の先生の書いた文章だったと思いますが、当時有名だった、自然を受容する態度に関する日欧間の比較に言及したものだったと思います。或いは、これは5年生だったと思いますが、中東の方との社会における関係構築の在り方に違いがあることを、「皿を割って謝るか」を通して学ぶであるとか)、小学生で取り上げる利点は、授業に余裕があることで、児童たちの理解の変遷を追えることだろうと思います(これが、先の東大の先生の文章だと、「読める」のですが「考える」までは、なかなか難しかったように思います。そういった考え方を受け入れるだけーこれも自己の偏見を相対化する貴重な体験ですが、それだけーになると思います)。

そういった理解の下に、中学高校で英文に触れると、「英語」⊇「英学」「米学」(社会文化の学問)への理解が一層深まるのではないかと思います。


【小学生が関心を持ちそうなトピック】

ルイ14世の髪が長いのはなぜ?

〇『羅生門』での老女と下人のやりとり

〇腕時計の歴史と恩賜の金時計

〇ココ・シャネルの「秘密」と女性解放運動

シャーロック・ホームズミス・マープル

子どもは、ルイ14世シャーロック・ホームズが好きだと思う。

 

小学校5年生で、「対照実験」「最大公約数・最小公倍数」、小学校5・6年生で「星座の観察」を学ぶので、共通する点と異なる点を比較しながら観察を進め、考えをまとめ表現するよい訓練になるだろうと思う。
また、小学校6年生の社会で日本国憲法(と私たちの生活)について学びますので、そこで得られる考察へヒントを与えることができると思います。