(メモ)論理問題(6)ー④ ユークリッドの互除法の直観的理解

 

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「傾き」を求めるには。
0から40までの数を一直線上で表せるように、boxを並べてみると

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5を含んだBOXが下から数えて何番目に来るとよいか
a=5b-3(bは自然数)のときであるから、a=2,7,12,17,...
このとき「傾き」は(2/3,7/11,12/19,...,5b-3/8b-5)
この数列に、5/8をたすき掛けしてみると(16/15,56/55,96/95,…,40b-24/40b-25)
これを40で除すると、16/15である。このとき、分子-分母=1

これが今思いつく限りでは、一番直観的でなかろうかと思う。

同様にして、(19,33) の場合だと、芹沢記号を使って
m(33a-1/19)=m(19b/19)
m(-5a-1/19)=(19b/19)
m(-5a/19)=m(19b+1/19) より a=m(-4/19)=m(15/19) 。よって、a=15を代入すると、
(33×15)-(33×15-1)=(33×15)-19×(33×15-1)=(33×15)-(19×26)=1

(59,107)の場合だと、
m(107a-1/59)=m(59b/59)
m(-11a/59)=m(59b+1/59)
m(59b+1/11)=m(-11a/11)
m(4b/11)=m(-11a-1/11) より b=m(-3/11)=m(8/11)
(59×8+1)/(-11)=-43 より a=m(-43/59)=m(16/59)。よってa=16を代入すると、
(107×16)-59×(107×16-1)/59=(107×16)-(59×29)=1

(1071, 1029) の場合だと、
m(1071a-1/1029)=m(1029b/1029)
m(42a/1029)=m(1029b+1/1029)
m(1029b+1/42)=m(42a/42)
m(21b/42)=m(42a-1/42)
このとき、42=21×2であることから、不可。
gcd(1071,1029)=21であり、互いに素ではないので、21で除した(51,49)の場合だと、
m(51a-1/49)=m(49b/49)
m(2a/49)=m(49b+1/49) より a=m(25/49)
(51×25)-49×(51×25-1)/49=51×(25-49)+49×(-26+51)=51×(-24)+49×25=1

これはユークリッドの互除法と同じである。

特に、m, n が互いに素(最大公約数が 1)である場合、mx + ny = 1 の整数解を (x, y) とすると、mx + ny = c は任意の整数 c に対して整数解 (cx, cy) をもつことが分かる。

ユークリッドの互除法 - Wikipedia