統合から分析へ

 

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 第4問目も面白かった。

n桁の自然数の各桁の和を求める問題である。
例えば、6桁の数

 123456

の各桁の和は

 123
 456

の2数の和の各桁の和に等しい。
これを繰り返すと、

 1
 2
 3
 4
 5
 6

の1桁の6数の和の各桁の和に等しい。
これを分析的理解とする。
これを反対から考える。
1桁の数の和は、それで構成される桁数をもつ数の和に等しい。

 1
 2

の1桁の2数の和の各桁の和は、例えば

 12

の2桁の数の各桁の和に等しい。
すなわち、n桁の数の各桁の和をSと表現できるとして、S+ S1 = S×2= Sであるとするならば、

 S1 + Sn-1=S × n =S

であるので、或る2つの自然数 p と q を用いて

 S =S × n= S × ( p + q ) =S× p  + S× q =S + Sq   , p + q = n

が言える。また、そのn桁の自然数が具体的な数 x であり、x の各桁の和を出すことを繰り返して1桁の自然数 y になることを S(x)  = S( y ) =yと表現できるならば、

 S( X )=9 ↔ xは9の倍数

 xは9の倍数 → S( X ) = 9

  S(9 + 9 + 9 × m ) = S(1 + 8 + 9 × m ) = S(9 + 9 + 9 × m-1 ) = S(9) =9

 S( X )=9 → xは9の倍数

  S( X )=S( X×10+ ~ + X )=9 のとき
   X×10+ ~+ X  ≡ 0 (mod9)
   X1 +~+ X ≡ 0 (mod9)
  S( X )=S( X1 + ~+ X )=S( 9 × m ),mは自然数

 

或いは、数学的帰納法で。a>0 , b>0のとき
(10×a + b )  + 9 = (10×a + b ) + (10-1) =  10(a+1) + (b -1) 
2桁の9の倍数はすべて各桁の和が9であるので、すべての9の倍数で各桁の和が9


問題文の指示内容を統合的に捉え直し、それが全領域を漏れなく説明することで、分析的になる。

良い説明になっていないけれど、せっかく頑張ったので(絵馬奉納)。