「打率」と打撃平均            BATTING AVERAGE

👇これ、ボクの小学校の同級生にも、居たよ

算術平均の定義

算術平均 - Wikipedia


👇左の模試の結果の比較は、実際に、ワタクシの中学生のときにあったことです
(点数は適当)

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 この児童の理解の仕方を受け入れて、敢えて(コレに限って)説明を試みるなら、👇こうなるかな
「加法性」ということを踏まえて

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👇言いたいことはわからないではないが、それでは納得しないだろう。
10割と10割を足しても10割だから。

1=1.00
彼は闇雲に分母と分子をそれぞれ足しているのではなく、それが「打率」に等しいことを言っているのであるから、
彼の計算では、1+1=1.00(10割)《足す》1.00(10割)《は》1.00(10割)
となるはずで、彼は納得せずに、
例えば、
1+1=2/[1]+[1]=1
を区別するだろう。
ここで彼が主張するのは、こうであるはずである。

 [1]+[1]=1が正しい場合もある

言い換えると

 部分的に正しい
こととして、[]に入れてしまうと、[1]+[1]=1

すなわち、


 1+1=2より(1/2)+(1/2)=1であるから
 これで部分化された等式を還元すると
 [1]+[1]=(1/1)×(1/2)+(1/1)×(1/2)=1

それだけで理解に近づくのではないだろうか。
それでは最初の彼の計算に戻る。

 [3/5]+[2/3]=5/8 は部分的に正しい。
 5+3=8より(5/8)+(3/8)=1であるから
 これで部分化された等式を還元すると
  [3/5]+[2/3]=(3/5)×(5/8)+(2/3)×(3/8)=(5/8)

加重平均の意味と計算方法 | 統計学が わかった!

先ほど、算術平均は、A=(1/n)Σfと記述したが、
ある事象群{x}の度数群{f}の比を表わす群{℘}を考えると、
A=Σ(xf)/Σf=Σ(x℘)であるとき、(Σ℘=1で){f}={1,…,1}
で与えられる(特殊な)場合である。これを踏まえると
x(3/5,2/3),f(5,3),℘(5/8,3/8),つまり(機械的には)
{3/5,3/5,3/5,3/5,3/5,2/3,2/3,2/3}の算術平均であるが、これに先立って
x1(1,0),f1(3,2),℘1(3/5,2/5)
{1,1,1,0,0}の算術平均
x2(1,0),f2(2,1),℘2(2/3,1/3)
{1,1,0}の算術平均があるので、
つまり
(1  (3/5 2/3  (5/8
 0)  2/5 1/3)  3/8)
{{1,1,1,0,0},{1,1,0}}すなわち{1,1,1,1,1,0,0,0}の算術平均である※。
※算術平均の定義により、{{}}={}

このとき算術平均の性質により、{1,1,1,1,1,0,0,0}も(順序を入れ替えた){1,0,0,1,1,0,1,1}も同じ算術平均を導く。

これに対して「通算」とは
Σ(xΠfexp)/Πfを、(特殊な)比例式Y=(Πf)Xに当てはめて考えたときに、
Y=XをY=kXに写すと言える。

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👆グラフの和から、この児童の考えに近づくと、下のグラフになる。
👇そして、分母を足しても差し支えない場合を考えてみる。

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ならば、(9/15)+(10/15)=(9+10)/{(15+15)/2}=2×{(9+10)/(15+15)}であり、上の、シェーマを用いた図の説明になる。

比と比例 - 学ぶ・教える.COM
👇オーソドックスには、「内包量」であるとか「外延量」であるとか
http://www.educ.juen.ac.jp/educ/wp-content/uploads/134.pdf

問題は、
1/2+1/2+1/2=3/6
としても
1/2×3=?(掛け算がわかっていないか?)
ならば
3/6=1/2?(約分がわかっていないか?)
である。
このとき、この児童には、どこまで遡って教えればよいだろう?


児童が陥っていたのは実は「意味論」であって、他方、問題が求めていたのは法則性だったんだね。彼は(勘違いしていたけれども、一方の)「意味」は正しく理解していたのであって、「学び」というのは、「知っていること」ことの延長で「知らないこと」を理解しようとする営みであるはずだから、「学び」の姿勢として、彼に落ち度があるわけではない。ここで求められてたのは、それが新しく獲得する抽象概念なんだから、どうすれば既知の事実と正しく接続できるかが、問われている。

 

 👇目的論から物理学を救ったのは、ニュートンだったけれど
 目的論から数学を救ったのは、オイラーだったんだね。

磁力と重力の発見〈3〉近代の始まり

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無限解析のはじまり―わたしのオイラー (ちくま学芸文庫)

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 「無目的」なグラフに落とし込んでみるのも、一つの「手」かもしれないよ。