シンどろろ㉚ 一向一揆から戦国大名へ

(専門的な研究レベルではなく、あくまで)一般レベルで一番の基礎資料は

だと思う。これがわからないと一向一揆ってほぼわからないんじゃないかな?と思う。

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内田樹マルクス流詭弁術の師範代であるが、時代感覚の証言者としては、なかなか興味深い

なぜ、彼らはあれほど簡単にマルクス主義を捨てて、天皇主義や仏教に帰依してしまったのか。その理由について吉本はこう書いている。

吉本は理論的は破綻していてほとんどみるべきものはないが、これまた時代感覚の証言者としては興味深い。

全共闘運動は敗戦後「民主主義と科学主義」を掲げた戦後日本人が「そこから離脱した信じた日本的小情況」のバックラッシュであった。

これで十分である。

オカルトなのである。

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そこで『どろろ』の前身である『忍者武芸帳』であるが、

今、一番「熱い」不良漫画がわかりやすい。

集英社の漫画雑誌『少年ジャンプ』(1969年より『週刊少年ジャンプ』に改名)にて1968年11号から1973年13号まで連載。

男一匹ガキ大将 - Wikipedia

実は、もうひとつの「革命」漫画である。

男一匹ガキ大将』と『OUT』を比べると、まるで違っていることがわかる。
『OUT』には、ミリタリー(軍事)の要素が入っているのだ。というより、その世界を背景として物語が進行する。

どういうことか?

「作戦行動」を採っているのだ。

どういうことか?

集団行動の同期を軸として、タイムクライムアクションとなっている。

つまり

この世界である。ChatGTPに聞いてみた。


—TIME CRIME ACTION is what kind of story?

"TIME CRIME ACTION" could potentially be the title or concept for a story that combines elements of time travel, crime, and action. Here's a brief description of what such a story might involve:

  1. Time Travel: Time travel is a central theme in the story, allowing characters to move between different time periods. This could involve the use of a time machine, a mystical artifact, or some other means of temporal manipulation.

  2. Crime: The story likely revolves around some form of criminal activity or wrongdoing. This could include heists, thefts, assassinations, or other illicit actions that span across different time periods.

  3. Action: Expect plenty of action sequences, including intense chases, fights, and confrontations. Time travel could add a unique dimension to the action, with characters facing threats from different historical eras.

  4. Conflict: There may be a protagonist trying to prevent the "time crimes" and restore the timeline, or they could be a character involved in these crimes. Either way, there's likely a central conflict or mystery to resolve.

  5. Paradoxes and Consequences: Time travel stories often deal with the consequences of altering the past or future. Characters may need to grapple with paradoxes and unintended effects of their actions.

Overall, "TIME CRIME ACTION" suggests a fast-paced and potentially complex narrative that combines elements of science fiction, crime, and action genres. The specific plot and characters would depend on the creative direction taken by the author or storyteller.

"TIME CRIME ACTION"は、時間旅行、犯罪、アクションの要素を組み合わせたストーリーのタイトルまたはコンセプトである可能性があります。以下に、そのような物語が含む要素の簡単な説明を示します:

  1. 時間旅行:物語の中心に時間旅行があり、キャラクターが異なる時間帯を移動できるようになります。これは、タイムマシン、神秘的なアーティファクト、または時間の操作手段のいずれかを含むことができます。

  2. 犯罪:物語は、何らかの形の犯罪活動や不正行為を中心に展開する可能性が高いです。これには強盗、窃盗、暗殺、または異なる時間帯にわたるその他の不正行為が含まれるかもしれません。

  3. アクション:アクションシーンが豊富に含まれ、激しい追跡、戦闘、対決が予想されます。時間旅行は、アクションに独自の要素を加え、キャラクターが異なる歴史時代からの脅威に直面することがあります。

  4. 対立:時間の「犯罪」を防ぎ、タイムラインを回復しようとする主人公がいるか、またはこれらの犯罪に関与するキャラクターがいるかもしれません。どちらにしても、中心的な対立や謎が解決されるでしょう。

  5. 逆説と結果:時間旅行の物語では、過去または未来を変更することの結果や意図しない影響を取り扱うことがよくあります。キャラクターは逆説や行動の思わぬ影響と向き合う必要があるかもしれません。

全体的に、「TIME CRIME ACTION」は、SF、犯罪、アクションのジャンルを組み合わせた、スピーディーで複雑なナラティブを示唆しており、具体的なプロットとキャラクターは、著者またはストーリーテラーが取る創造的な方向に依存します。


どういうことか。

近代小説の(分析的な)文学構造を持っている。場面の倒置が効果的なのだ。

どういうことか。

男一匹ガキ大将』では一体感とそれゆえの焦燥感(じれったさ)がテーマであったように思う。そこにあったのは「伝わらなさ」である。

『OUT』では同期できるかどうかの緊迫感がテーマとなっていて、サスペンスフルである。

孤立した山荘や孤島に閉じ込められた人々が犯人がわからないまま次々殺害されていくような事態

サスペンス - Wikipedia

この世界である。同期するときに一番困るのが、他人のことがわからないことである。
「一体感」と「同期」は似て非なることであるが、字面でわかるように、「感」があるかないかがひとつのベンチマークとなっている。「緊迫感」には「感」がある。

敢えて仏教に寄せると、円環構造を持っているのが、『男一匹ガキ大将』となる(『どろろ』の—唐突な—最終コマは、おそらく、禅宗の寺である)。
むしろ、「科学的」なのが(と言っても空想的だが)『OUT』である。分析的と言い換えてもよい。「同期」がそれを可能にしている。

手塚治虫の時代にあっても、そこまでわかっていなかったのだ。
それくらい上杉謙信は画期的なのであった。

梶原一騎は、石原慎太郎に対して、サブカルチャーの旗幟を鮮明にした。
「太陽主義」に対する「熱血主義」である。
実は、これは、近代的個人のことである。「血」というと具体的で、「熱血」というと実感的だが、実は、極めて抽象的である。これは太宰治の変奏となっている。『走れメロス』である。太宰治が、「太陽」と「血」を、文学レベルで、結合させたと思う。
だから、石原と梶原の違いも側面の違い程度かもしれない。

そこに集団行動を加えたのが本宮ひろ志であったが、数々の決まり事を定めて「フィクション性」を高めたのが、

きうちかずひろである。きうちが暴走族を描かないのは有名である。
「集団的」であって、個人の掛け合いが軸(主たるテーマ)である。
トリックスターこそが主人公なのだ。会話=言葉で進む、珍しい漫画であり、金字塔である。

 

最初に戻る。
「1対1」の世界から「1対多」の世界に「成る」とは、漫画で見ると、これほど隔世の「感」を覚える話なのだ。
これ自体、内田と吉本の関係である。「伝え」「伝えられる」関係なのだ。

想像するところ、「隔世」とはおそらくこの漫画に代表されることであると思う。『特攻の拓』は人気があったらしいが読んだことがない。
荒くれKNIGHT』の作者吉田聡は『湘南爆走族』を描いて人気を博した。
しかし、最近、『湘南爆走族』がかつての人気を得るのが、難しいのだ(反対に、ニッチで、昭和風俗は人気が「ある」ようだ)。


一向一揆」として語り継がれることをサブカルチャーで説明すると、そういうことになる〈完〉

 

(余談)

 

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大河ドラマで採り上げられることになった『源氏物語』であるが、こういった背景と共に、「ことば」を通じて「いき(息)」と「こころ(心)」の比較の視点も導入されるとさらに興味深いものとなるように思う。
源氏物語』は、真名に対する仮名、正史に対する俗史、六国史に対する物語、葦原系高天原系(すなわち、『枕草子』の「昼(夜)」と「四季」の政治、世界観)を統合(習合)する仏教系であって、サブカルチャーの深淵であるように思う。