14 特別支援教育について、次の文に当てはまるものを選べ(兵庫県

障害のある幼児児童生徒への指導を行うための細かい計画であり、幼児児童生徒ひとりひとりの教育的ニーズに対応して、指導目標や指導内容・方法を盛り込んだもの

(1)個別の指導計画

(2)個別の教育支援計画

(3)インクルージブ教育システム

(4)合理的配慮

 なるほど。後出しじゃんけんになるけれども、これは(2)で違和感はないね(なぜ、

こういう言い方になるかというと、専門外で、定義を知らないから、あくまで「日本語読解」に沿うとそう考えられる、、、、ということ.。だから、必ずしも正しい読み方ではありません。独立の語彙体系を以て「学」ですから)。

選択肢は4番以外どれも「述語」となっているので(ただし、3番も論者に拠っては固有名詞化して用いられる場合が考えられる。)、まずは、その整理。
(1)計画
   ↳指導のための
    ↳個別の
(2)計画
   ↳教育支援のための
    ↳個別の
(3)システム
   ↳インクルージブ教育、或いは、↳教育
                   ↳インクルージブ
(4)「合理的配慮」
問題部分の主文(述語)を探すと、『計画である』。したがって、(1)か(2)
(1)と(2)は共通語彙が多いが、「指導」「教育支援」が対比される。
これは、対比であるので、ある刺激対象に対して反対方向の意味づけを含意しているはずである。簡単に言うと、「指導」に対して、「指導ではないこと」が含意されているか、「支援」に対して、「支援ではないこと」が含意されているかの背反性を見る。
さて、問題文の述語構成を整理する。自明な事柄は省略する。

1 計画で或る
3   ↳教育的ニーズに対応して
2 ↳指導目標や指導内容・方法を盛り込んだ(もの:計画)

順序を変えると、

1 計画で或る
2 ↳指導目標や指導内容・方法を盛り込んだ
3  ↳教育的ニーズに対応して
1は共通事項
2は「指導」であるが、このとき、「教育支援」に「指導」が含まれないかを考えると、必ずしもそうではなく、この条件は、「指導ではないこと」かつ「支援」であるときの選択的排除を導かないので、共通事項とみなす
(このとき、次に、¬AかつB、もしくは、Aかつ¬Bの選択的排除文が来ることが予想される)
3は『ニーズ』が「指導」の含意する一方性を否定して、「支援」の含意する双方性を肯定するので、したがって、回答すべき選択肢は、(2)である。


こういったことは、機械的操作なので、訓練しないと混乱しやすいと思います。
僕らは、on the job trainingだけれど、平叙文を「ベン図」から考える訓練としては、 

くらいが「最高」だと思います。税は、とにかく住民の利益、不利益に直結して権力的ですので、厳密に定義されます。そのときに、合理的な方法として「ベン図」が駆使されるのですが、あまりにテクニカルなので、税理士になりたいというのでなければ、おすすめはしません。
一般的な就職試験の勉強で、余力があるならば、👇くらいのことがわかると、上のような文章も読めると思います。

 

 👇野矢さんのやっていることとはちょっと違う。
👆でおすすめなのは、日本語の(長文)読解ではなくて、機械的な操作で条件から選択肢を絞る問題で、例えば、或る文章を読ませて、5人のうちだれが該当しますか、といった設問。条件にしたがった排除の手順。「読む」というよりも「操作」です。

論理トレーニング101題

論理トレーニング101題

  • 作者:野矢 茂樹
  • 発売日: 2001/05/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 『もやもやする』のは意味を「読もう」としているから。
それだと、仕事でも、困るよ。それは間違いだから。