ホールとPA

 

 

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テレビもつけずに、ケーブルに熱中してしまった。
格付けチェックの再放送を観ればよかった。

昨日、見たけれど。
バイオリンの4重奏。たまたま当たった。
4つの楽器のそれぞれの音が(ごっちゃにならずに)比較的明瞭に分かれて聴こえた(ような気がした)ことと、いつもははっきり聴こえる方を避けて間違えるのだけれど、今回は、いつもと反対を選んだこと。
ようやく正解した。

素人だから好き勝手言うけれど。
日本人のせいか、あまりハッキリしたものを嫌がるというか。
もののあわれというか、詫びさびというか。寿司は刺身と違うというか。
でも、前回、ホールを想定しているからハッキリした方がよいと学んだような気がする。そうか、と思ったね。

で、スタジオで、面前で聴くんでしょ。わかるのかな?と思った。
スタジオって、セットが組まれているだけで、スカスカでしょ?
ダイレクトな生音を至近距離で聴く。
わかるかね?低音がはっきり響くのが云々。
家で聴く分には、テレビのスピーカーを通すから。性能がよくなったのか、それでもどこかカットされているのか、生音とは違うような気がする。

AとBで聴こえ方がまるで違うのは、視聴者の誰もが感じただろうと思う。
違うのだけれど、どちらを選ぶか、どちらを好感するか。Bの方が多いのかな?

あと、Bの演奏、一音間違えなかったか?

 

というわけで、高名な楽器の演奏環境がどうだったか、気になった。
ホール(貴族のお城も場合によってはそれに類すると考える。)演奏が前提じゃないのかな

ヴァイオリン

約520挺現存 ストラディバリの時代のヴァイオリンはバロック・ヴァイオリンと呼ばれるものであり、主に室内楽に用いられた。市民革命後、王侯貴族の音楽である室内楽から、劇場における演奏会へと演奏形態が変化した。19世紀になって楽器製作の中心はパリに移り、より大きな華やかな音が出るヴァイオリンが求められた。フランスの楽器製作者ジャン=バティスト・ヴィヨームやニコラ・リュポーらはバイオリンの、ネックの傾斜や指板の長さ・傾きとコマの高さ等を変更した新しいスタイルを確立した。既存のガット弦やバロック弓の使用を前提としていた楽器についても、改造が施された。ストラディバリウスもオリジナルから、バスパーやネックなどが改造されて使用されている。

ストラディバリウス - Wikipedia

 なお、赤字協調は、私。ここらへんだろうか。

20年ほど前に、どこかの地場産業である漆精製の後継者がいなくて産業が途絶えそうだとのニュースを聴いて、何かできないか、と考えて、スピーカーに塗れば好い音出るのではないかと思ったことがある。

ストラディバリの独創性はアマティの様式の変更を通じて発揮され、ばらつきのあった木の厚みをより厳密に制御し、ヘッドスクロールの概念を確立し、音色を締めるためのニスはより色濃くなった。

アントニオ・ストラディバリ - Wikipedia

 自然の音は、どうも小さな音の矢印(↑)が方々を向いて散らばっている状態で、スピーカーでも、そのような自然な音色を「売り」にしているものもあったと思う。
これと、或いは逆なのが、音のレーザー(増幅された単一波?)だろうか。

japan.cnet.com

レーザ | レーザーを知る|レーザの基礎知識|TOWAレーザーフロント株式会社

 

さて、実際に、漆塗りのスピーカーはあるようで、是非とも一度試聴してみたいものだが、そんな機会はたぶん訪れない(素人が聴いても仕方がない)。

渡邉さんも、「塗りを加えることで全体的にダンプされてはいるのですが、それでも音が広がってくるのは漆だからです。しかも細かい音まできちんと聴こえていたと思います。スピーカー設計の際に、ここまで音を追い込むのはひじょうに難しいんですが、きちんとユニットやネットワークを仕上げて、最後に漆塗りを加えると、情報量まで変わってきます。こういった漆塗りの効果は、スピーカーエンジニアにとっては大きな魅力です」と技術者としての率直な意見を聞かせてくれた。

online.stereosound.co.jp

 『ダンプ』ってなんだろう?

bookclub.japantimes.co.jp

どうも、『音色を締めるためのニスはより色濃くなった』(アントニオ・ストラディバリ - Wikipedia)ときの『締める』に通じるハナシのようにも思えるが、わからない。

 両モデルの音を聴いた鈴木さんは、「通常品は音場が奥に引っ込んだように聴こえました。一番の違いは残響音で、通常品ではやや残響音が濁っているような気がしたのですが、漆塗りだと細部まで再現されて、とても華やかな演奏になりました」と、音楽ファンらしい感想を聞かせてくれた。

(上掲 Stereo Sound ONLINE)

きました。『華やかな演奏』。
音楽ファンと言うことで、やはりストラディバリを意識したのだろうか?
ただ、

ニスの秘密

かつては楽器の表面につかわれたニスがストラディバリウスの音色の鍵だとされていたが[1]、21世紀に入ってこれを否定する意見が出された[15]。複数のストラディバリウスを赤外線で分析した結果、ニスに使用されていたのは松ヤニと油だけであった。一部で推測されていたプロポリスなどの特殊な成分の配合は認められなかった。これらは18世紀の弦楽器製作者ではごく普通に使用されていたものであった。ガルネリやサロも同じ製法のニスを使っていたが、その製法は、欧州カラマツの松ヤニを煮詰めてコールタール状にし、それを常温に冷まして固化させたのちに、必要量を適時に粉砕して亜麻仁油で溶解して使用されていたとされる[1]。顔料なども使用せず、亜麻仁油の添加量と重ね塗りの回数で楽器の色合いを調節した[1]。度重なる修復により、補修者によって追加で塗られたニスが、楽器の音色を妨げているケースも多いとされ、後年になって塗られたニスを剥離してオリジナルの状態にすると、生まれ変わったように鳴り響く楽器もある[1]。ストラディバリウスの後期の作品には、松ヤニが炭化するまで煮詰めて製造した黒っぽいニスを使用した楽器も存在する[1]。一方、そのニスの使い方に工夫があるという意見もある。

ストラディバリウス - Wikipedia

漆塗りスピーカーは、その理想を現代の技術で実現した、或いは、再現したと言えるだろうか?

 「最近はデスクトップにスピーカーを置いて、いわゆるニアフィールドで試聴するオーディオファンも増えています。その時に、木のエンクロージャーでは箱鳴りが耳につくこともあるのですが、金属は剛性が高いので気になりません。KS-9Multi Uはそこに漆塗りを加えていますので、さらに静かになっているはずです。ニアフィールドモニターとしてもぴったりだと思います」と渡邉さんから視聴スタイルを含めた提案も。

(上掲 Stereo Sound ONLINE)

 👇レーザーではないが、「大砲」である。

イル・カノーネ(ヴァイオリン)

パガニーニが演奏に使用したヴァイオリンとして、1743年にグァルネリ・デル・ジェスが製作した「イル・カノーネ」が有名である。賭博で賭けたヴァイオリンを取られてしまったパガニーニに対し、1802年にリヴロンという商売人が、自身が所有する上記のグァルネリのヴァイオリンを演奏会で使用してほしいことを申し出た。パガニーニはそれを承諾し、演奏会でそのヴァイオリンを使用したところ演奏会は予想以上の成功を収めた。あまりの素晴らしい響きに驚嘆したリヴロンは、貸与したヴァイオリンをパガニーニに譲渡する。パガニーニはリヴロンの好意に対し「今後このヴァイオリンを他人には使用させない」との誓いを立てる。以後パガニーニはこの楽器を音の大きさから「カノーネ」と命名し、終生愛用した。

ニコロ・パガニーニ - Wikipedia

 そして、世代交代があって、

ヴィヨームは二人のヴァイオリン製作者と彼らの楽器からインスピレーションを得た。アントニオ・ストラディバリの「メシア」とジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェズの「イル・カンノーネ」である。どちらもニコロ・パガニーニの持ち物だった。ジョバンニ・パオロ・マッジーニ、ガスパロ・ダ・サロ、ニコロ・アマティらの楽器も少ない範囲ではあるが模倣した。

ジャン=バティスト・ヴィヨーム - Wikipedia

👆素人には、ナポレオンと4歳違いのこのヒトこそが、ストラディバリウスの、(存命中の隆盛とは別の)後世のブームの生みの親じゃねえのか、と思えてくる。 
パリが音楽の中心だった時代があったんだねぇ。パリ国際博覧会とコンサートの時代

楽器の歴史はよいとして、さて、ホール建築の歴史だが。よくわからない。
同時代のワーグナーが有名であるらしい。

一方、音楽ばかりでなく、劇作、歌詞、大道具、歌劇場建築にも携わり、それぞれのセクションが独立して関わってきた歌劇を、ひとつの総合芸術にまとめ上げた。これらの作品は「楽劇」とも呼ばれ、バイロイト劇場という専用舞台の建築運営へつながった。

リヒャルト・ワーグナー - Wikipedia

歌劇場は、ピット内でのオーケストラの多人数での楽器演奏と舞台上での独唱および合唱による歌唱の演出に適合するように、音響特性の大変複雑な考慮が必要とされる[1]建築物である。歴史の浅い新しい歌劇場よりも伝統ある世界的に著名な歌劇場のほうがかえって19世紀建設の古い建物の構造等のために音響が十分でない事例がしばしばある。

歌劇場 - Wikipedia

歌劇場の伝統は1800年代(19世紀)に始まったらしい。

コンサートホールには、多目的ホールやライブハウス、オペラハウスと異なる特徴がある。

クラシック音楽は、基本的には公衆伝達なしに行われるので(例外は多いが)、コンサートホールには舞台上の音を客席まで伝えるための響きが要求される。残響時間をはじめとする好ましい残響特性はジャンルや編成によっても異なり、これらを調節することの出来るホールもある。一方、公衆伝達を前提とした会場では、過剰な残響は不要であり、ハウリングの元凶となる。また、オペラハウスも、過剰な残響は言葉が聴き取りくくなるため嫌われ、おおむねクラシック音楽用のホールと公衆伝達を使う音楽のためのホールとの中間程度の残響が好まれる。

コンサートホール - Wikipedia

また、観客も吸音体となるため、残響特性は観客の人数でも変化し、演奏に影響する。

残響時間 - Wikipedia

 観客が多くなり、音が吸収されやすくなる。

残響時間は低音ほど長く,高音ほど短い.そこで,コンサートホールの特性として残響時間を表記するときには,
(1)各周波数ごとの値を一覧表にする,あるいは
(2)500Hzの残響時間を代表として使う,
のどちらかが行われる.

音響学 講義ノート No.5 室内音響とコンサートホール(その1) 

低音が長く、高音が短いと、自然と「濁る」ということだろうか?
「濁る音」と「華やかな音」は反対の音らしいが。

ヘルムホルツ共鳴器 - Wikipedia

格付けチェックでの、ストラディバリウス奏者の方の「低音云々」とはこのことだろうか。


まぁ、よくわからないが、そういうことらしい。

👇次は、これかな。