Life is a point between two infinities

なぜか知らんが、日本クズ列伝になってきた。

夏目漱石の「巴里・倫敦」考 : 明治知識人の「西洋」との邂逅と相克 : 2012-12|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

なかなか自由闊達な筆致で小気味好いが、どこまで信じてよいのか。
そもそも、夏目漱石は、天然痘痕が酷いことを終生気にしていたのであって、「見られる」ことに敏感であったし、容姿から文化度を測る悪弊が、イギリスにはなかったか。
ラマヌジャンフレディ・マーキュリーである。どちらも渡英したばかりのころにコンプレックスに悩まされなかったか(思い違いかもしれない)。

虐めについては、菊池大麓も同じで、

夏目漱石 - Wikipedia

 

bookclub.kodansha.co.jp

夏目漱石の神経衰弱は、『アルプスの少女』クララといっしょでビタミンD不足なんじゃないのかと思ったが、

自己免疫性胃炎とビタミン D 5ROHRIYLWDPLQ'LQWKHSDWKRJHQHVLVDQGFRPSOLFDWLRQVRIDXWRLPPXQHJDVWULWLV

はっきりわからない。もともと肺結核で、むしろ癇癪持ちの偏食な方が気になる。
肺は経験するとわかるが、痛むと凹むのである。

夏目漱石の少し前に高木貞治がドイツへ留学しているが、高木にしたってドイツ語は話せず苦労したが、それ以外では充実していたようである。これは、夏目漱石の後に、ドイツに留学した上杉慎吉もそうで、夏目漱石の体たらくというか、イギリスの冷たさが際立つ。高木はヒルベルト、上杉はイェリネックと善き師に巡り合ったが、ヒルベルトにしたって、最初から優しかったのではない。ただ、ヒルベルトは、良き理力を持った者には、ネーターに対してもそうであったが、親身になってくれたらしい。要は、ドイツは、身内意識、党派性が強いらしい。ネーターも、ネーターボーイズを育成した一方で、まったく馴染めない者もいた。

穂積八束美濃部達吉もドイツへ留学したが、ドイツは留学生に優しかったようだ。

https://www.city.uwajima.ehime.jp/uploaded/attachment/32262.pdf

兄の穂積陳重のかつら姿。穂積陳重は5年も留学していたのか。美濃部は1年で3国である。移動を含めると「報告」以外書きようがない。扱いの違いが際立つ。
イギリス人比べるとわからないが、ドイツ人に比べると、日本人の厭らしさの方が勝っていたのではないか。上杉慎吉は、持病もあったが、四高出身のため東京で一高生に苦労した。
イギリスでハーディとラマヌジャンの友誼は異例に思えるが、そのラマヌジャンも精神的に「狂って」しまうのであった。

 

その夏目漱石が一高卒業時に(23歳だったらしい。)「厭世病」に悩んで

misanthropic病なれば仕方がない。

 Life is a point between two infinitiesとあきらめてもあきらめきれないから仕方がない

と言ったそうだ。これが何を意味しているか。

What’s the point?ってポイントのこと? | 英語 Today

pointは語源的には「穴をあける」だそうで、古英語由来でないらしい。

語源point, pung, punct (刺す)の英単語の意味まとめ | 読む語源学

its eternity , its infinity , its ubiquity and its function as the source of life . Similarly it is a commonplace to point to the differences between Ionian science and the European tradition of science from the seventeenth century onwards, in the Ionian lack of experiment and the primacy of theory over observation ;yet observation and the physical properties of objects, if not experiment, are the starting point for the answers given.

P251,Early Greece  Oswyn Murray 

Early Greece - Fellow and Tutor in Ancient History Oswyn Murray, Oswyn Murray - Google ブックス

これをDeepL翻訳ツールを使うと、

『その永遠性、無限性、偏在性、そして生命の源としての機能......。同様に、イオニアの科学と17世紀以降のヨーロッパの科学の伝統との違いを指摘するのは、イオニアの実験の欠如と観察に対する理論の優位性において、ありふれたことである;しかし、観察とその特性は、イオニアの科学と同じである。 しかし、実験とまではいかなくても、観察と物体の物理的特性は、与えられた答えの出発点である。』

DeepL Translate: The world's most accurate translator

大分近づくけれど、two infinitiesなのか。
これは「矛盾」のアジア的理解と「無限」のアジア的理解にとらわれないようすべきなのか、アジア的理解に棹差すものなのか、よくわからない。
語源的には「終わりがない」ことでnot finishedなわけだが、「際限がない」のか「制限がない」のか「仕様がない」のか、だから「宇宙」なのか、「神」なのか、よくわからないが、「両端がない」となると、志賀直哉の「生死の両極端」(『城崎にて』)に繋がる感慨だ。

日本人の死生観として珍しいものではなかったということだろうか。
夏目漱石徳田秋声志賀直哉が緩くつながってゆく。

www.digital.archives.go.jp

「夏目」で検索するとちゃんと出てきた。

www.digital.archives.go.jp

このときの文部大臣が菊池大麓だったという。
このときの診断書を書いたのが、呉秀三で、

呉秀三 - Wikipedia

日本の精神医学の草分けだったらしい。
夏目漱石は、元良勇次郎の影響も受けた。元良勇次郎は「精神物理学」(実験心理学)だったが、そもそも心理学は当然の基礎教養だった。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/57/2/57_258/_pdf/-char/ja

 

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