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呉座勇一『一揆の原理 日本の中世の一揆から現代のSNSまで』
2012.10.22,洋泉社株式会社

  1. はじめに―一揆は反体制なのか?
      • (P.001)「ポスト3.11」の不安な時代に
      • (P.001)現代社会は「新しい中世」
      • (P.001)戦後歴史学の「一揆」観
      • (P.001)一揆は「人のつながり」
      • (P.001)本書の構成
  2. 一揆とは何か
    1. 百姓一揆幕藩体制がお好き
      • (P.021)竹槍一揆の歴史は十年間
      • (P.024)「刀狩り」の真相
      • (P.026)飛び道具を使うな
      • (P.028)非武装を貫く百姓一揆
        因伯民乱太平記
      • (P.030)百姓に怪我でもあれば、御気の毒
        鴨の騒立
        秩父領飢渇一揆
      • (P.033)凶暴な明治の新政府反対一揆
      • (P.034)百姓一揆は「一揆」を自称しない
        公事方御定書
      • (P.037)江戸時代は「一揆」禁止時代
        伊信騒動記
    2. 中世こそが一揆の黄金時代
      • (P.041)在家の一揆土一揆国人一揆
        大乗院日記目録
      • (P.044)「暴動」か「正義」か
      • (P.046)諸大名の「官邸包囲デモ」
        後愚昧記
      • (P.049)強訴は理不尽
        徳川禁令考
        沙汰未練書
        平家物語
      • (P.051)神様を怒らすな
      • (P.053)寺社の強訴はデモ
      • (P.055)逃散はストライキー在家の一揆
        東寺百合文書
      • (P.057)百姓の義務・領主の義務
      • (P.059)そもそも一揆とは何か?
        孟子
        太平記
      • (P.062)仲良しクラブも「一揆」なのか
  3. 一揆の作法
    1. 一味同心—正義と平等
      • (P.067)一味同心するということ
      • (P.068)死なば諸共
        看聞日記
      • (P.070)一揆が正義である理由
        興福寺牒状
      • (P.073)一揆を貫く平等性原理
        延慶本平家物語
        源平盛衰記
        天狗草子
        法然上人絵伝
      • (P.075)覆面が役に立つとき
        鰐淵寺文書
      • (P.078)一味和合と一味同心
        平家物語(2)
      • (P.080)寺院社会の変質と「一味和合」
      • (P.083)仏でなく神に誓う
        傳家龜鏡
      • (P.086)神仏習合本地垂迹
    2. 一揆のコミュニケーション
      • (P.089)一揆の情報伝達「天狗廻状」
        伊信騒動記(再)
      • (P.091)傘連判・車連判
      • (P.093)中世の「高札」はネットの掲示
        東百合文書(再)
      • (P.096)食べ物のウラミはこわい―「アラブの春」と「京都の秋」
      • (P.099)金持ちは寄付をしろ
      • (P.101)連歌一揆の文化
        筑波問答
      • (P.104)イベントとしての一揆
      • (P.105)匿名性による平等性
        建武式目
    3. 一味神水」はパフォーマンス
      • (P.109)「一味神水」という儀式
        伊信騒動記(3)
        高野山文書
        水木文書
        大乗院寺社雑事記
      • (P.112)なぜ紀請文を飲むのか
        伊信騒動記(4)
        平家物語(3)
        源平盛衰記(2)
      • (P.115)一味神水は神秘体験か
      • (P.117)「空気」という集団真理
        伊信騒動記(5)
        東寺百合文書(2)
      • (P.120)焼く起請文と残す起請文
        平家物語(4)
      • (P.122)神に捧げ人に残す
      • (P.124)荘家の一揆の交渉術
        学衆方評定引付
      • (P.126)「一味神水しました」宣言
    4. 起請文が意味するもの
      • (P.129)「一揆契状」という文書
        相馬文書
      • (P.132)部外者に届けられた一揆契状
        禰寝文書
      • (P.134)読んでもらうことが前提
      • (P.138)宣伝される集会
        兵範記
        源平盛衰記(3)
        平家物語(5)
        天狗草紙
      • (P.141)徳政一揆は訴える
        建内記
      • (P.144)暴力に訴えるのも「訴訟」のうち
      • (P.147)「強訴」としての山城国一揆
        大乗院寺社雑事記(2)
      • (P.148)国人たちのパフォーマンス
      • (P.150)反守護一揆の特徴
        大塔物語
      • (P.153)等身大のしたたかさ
  4. 一揆の実像
    1. 「人のつながり」は一対一から
      • (P.159)国人一揆と百姓
        山城文書
      • (P.162)松浦一揆と海民
      • (P.163)百姓の「逃亡」の実体
      • (P.165)「自治共和国」という幻想
      • (P.166)二人でも一揆
        伊達家文書
      • (P.170)交換する一揆契状
      • (P.171)一対一の関係の連鎖
      • (P.173)集合しない一揆
      • (P.175)「他言無用」の秘密同盟
      • (P.177)敵とこっそり手を結ぶ
      • (P.179)一揆とSNS
      • (P.182)君の大事は私の大事
      • (P.185)デマへの対処法
        二階堂氏正統家譜文書
    2. 縁か無縁か―中世の「契約」
      • (P.189)中世は「契約」社会
        世鏡抄
      • (P.191)一揆契状は契約状
        遠野南部家文書
      • (P.193)義兄弟の契り
        三国志演義
        三国志
        全相三国志平話
        節用集
      • (P.194)兄弟が「父子」に
        台記
      • (P.196)親子契約
        雑筆要集
      • (P.198)「親子契約之譲状」と中世的「家」
      • (P.200)養子との違い
      • (P.203)兄弟契約
      • (P.204)一揆は「無縁」か?
      • (P.206)一揆の中の「縁」
        成願寺文書
      • (P.209)起請文形式であることの意味
      • (P.211)一揆契約が築く新たな絆
        相良家文書
    3. 一揆の時代」ふたたび
      • (P.215)「百姓一揆」化する脱原発デモ
      • (P.218)「強訴」を超えて
      • (P.220)わたしたちにできること
  5.  
      • (P.223)あとがき
      • (P.231)参考文献

[その他参照]
P.005

P.021

P.023

P.83